株式会社創研

塗装工事詳細事例

  • 公開日:2020年9月4日
  • 最終更新日:2021年11月29日

はじめに

このページでは、外壁塗装の手順について説明します。

そろそろ塗装の時期だけど、どんな工事をするの?とお悩みの方に参考にしていただきたいです。

 

ここで上げている手順は、モルタル壁に3度塗りの外壁塗装工事を行った場合の例をベースに作成しています。

 

 

塗装前工程

足場設置

まず足場を立てます。自分の身長よりもはるかに高い外壁の工事。作業の安全の為に家の周りを囲います。

足場を立てるにも法律があります。専門の資格を持った職人が足場を設置します。

隣の家に汚れが飛ばないように飛散防止のネットも取り付けます。

 

メッシュでできているので光と風を通してくれますが、家の中ではいつもより、暗く感じます。

足場があることで、高いところへ登れるようになってしまいます。防犯の為、二階でも施錠をしっかりとすることをお願いしています。

 

無地のメッシュシートの他に、会社名を入れたメッシュシートを張ります。

これは、近隣の方に、工事をしている会社を知らせる役割があります。

何かあった時に連絡先がわかるよう公表しています。

 

木工事、補修工事

腐食がひどい場所や、補修が必要な場所を事前に工事を行います。

塗装工事の際の木工事・補修工事で多いのは、風雨によるふしょくです。しかし、この原因が塗装がはがれたからなのか、雨漏りによるものなのかは専門家でないとわかりません。

必要な場合は雨漏り診断を行う場合もあります。

押すとへこむほどに腐食した軒天。

 

洗浄

外壁に付着した、ホコリ、チョーキングの粉、コケなどの汚れを洗い流します。

チョーキングが起きた壁

 

藻が発生した様子

 

高い水圧での洗浄は気持ちいいほどにするすると汚れが落ちていきますが、強すぎる水圧では外壁にダメージを与えてしまいます。

職人が壁の強度を見ながら調節し、汚れをキレイに落としていきます。

 

カッパを着て作業する職人

 

乾燥

洗浄後は壁を乾燥させます。この時にしっかりと乾燥せずに水分が残っていると、塗装をした後に、壁にポコポコした気泡のような膨れができてしまいます。

 

水のせいで膨れた塗膜

養生

窓や窓枠など塗装をしない部分へ塗料付着防止の為シートを取り付けます。

薄いビニールなので、室内が真っ暗になる事はありません。

 

窓を養生している様子

塗装工事は思わぬところに塗料が飛びます。カレーうどんのカレーのようですね。養生は事前作業の中でも大切な工程です。

 

下地処理

汚れが落ちてキレイになった壁に、塗料を塗る前の準備を施していきます。

 

ひび割れ(クラック)補修

壁面のひび割れ・亀裂をクラックと言います。クラックの太さによって、原因が変わってきますので、補修の仕方も変わります。

・ヘアークラック

 

 ヘアークラックとは「幅0.3mm以下の髪の毛ほどの細いひび割れ」を指します。既存の塗膜が割れている場合が多く、塗装工程で補修可能です。

 0.3mm、髪の毛と聞いてもピンとこない方は、シャープペンシルの芯の太さを思い出してください。多く使われているのが、0.5mmの芯です。それよりも細いクラックがヘアークラックです。

 

・構造クラック

 壁のクラック補修が必要な状態

 

 構造クラックとは「幅0.3mm以上深さが5mm程度の深いひび割れ」を指します。

基礎補修が必要なひび割れです。塗装ではなく、建物が原因で出来ます。雨漏りや、構造体の劣化の原因になります。

 構造クラックができる原因はさまざまで、施工時の欠陥や設計時のミス、地震などの自然災害、地盤沈下、乾燥、経年劣化等、原因が一つでない場合もあります。

 構造クラックができた場合、塗装工程に入る前に修繕工程を踏んでから塗装工事に入ります。

 

シーリングを充填し補修したクラック

 

修繕方法はシーリング材の充填や補強工事で終わりますが、現場調査で家全体を見ないとどんな工事が必要かわかりません。

 大きなヒビがある、扉の閉まりが悪くなった、雨漏りがする。という症状がある場合は、専門店ではなく、総合リフォーム店へご相談ください。

 

ケレン

ケレンとは、やすりで塗膜などをはがす作業です。

 

劣化した塗膜を削り落とし、表面の凹凸を平らにします。

ケレン作業の中には、塗膜の密着力を上げる為に傷をつける目粗しという作業も含まれています。

傷をつけることで、傷の中に塗料が染み込み、引っかかるようになるため、あえて傷をつけます。

鉄部でケレンを行うのは、サビを取り除くためでもあります。

塗膜で隠しても、ケレンをしなかったら、時間がたつにつれてサビが出てくるので、鉄部の塗装でケレン作業は特に重要です。

 

シーリング処理

サイディングへの塗装を行う場合、サイディングの目地をはがして、シーリング材を注入していきます。

  

 

シーリングが途中で切れていたり、抜けていると、雨漏りの原因になります。

シーリングは白いので、外壁と一緒に塗装を施します。そのため、塗装前に打ち換えを行います。

 

サッシ廻り補修

窓の周りのシーリングも打ち換えます。

窓廻りのシーリングの劣化で、窓から雨漏りが…という事例もありますので、キチンと防水処理をします。

 

 

塗装工程

下塗り 

塗装作業の開始です。まず、塗料の密着力を上げる為に下塗り材を塗っていきます。

下塗り材はシーラーやプライマーといった名前の塗料です。

 

外壁だけではなく、木部や鉄部にもそれぞれ専用の下塗り材を使用します。

DIYでも、下塗り材を使って塗装した方が仕上がりがきれいになります。

下塗り材を塗った後はしっかりと乾かします。

メーカーが指定した乾燥時間を守らないと、その効果が発揮されません。しっかりと乾燥したのち次の中塗り工程に入ります。

 

中塗り

外壁へ色を付けていく工程です。2回塗ることで塗膜に厚みをつけ、塗りムラを抑えます。また、塗装の性能を高める目的もあります。

この時に気をつけなくてはいけないのは、値段の安い業者だと、メーカーで決められた希釈率よりも薄めて塗装したり、1回しか塗らなかったりする業者もいます。一番安いから、という理由で業者を決めるのはキケンです。

業者によっては中塗り・上塗り1回目等言い方が違いますが、意味は同じです。

 

上塗り

中塗りが乾燥したら、仕上げに上塗りをします。

見た目は変わらないのですが、近くで比較すると塗膜に厚みが出ています。

  

 

木部塗装

外壁用と塗料とは違う、木部用の塗料を使って塗装していきます。

モルタルやサイディングと違い、木部へ直接塗装する場合、木が持つ調湿機能を妨げないよう専用の塗料を使います。

種類としては二つあります。

 

木目を生かす塗装(浸透タイプ・ステイン・着色仕上げ)

主にデッキや、木製のベランダなどに使用します。

木目を生かしたい、木の風合いを生かしたい場合に使用します。

 

木目を消す塗装(造膜タイプ・被膜タイプ・ペンキ塗装)

主に破風板等、風雨にさらされやすい場所に使用します。

分厚い塗膜で木を守る為、木目などは見えなくなります。

 

それぞれ、メリット・デメリットがあるので、建物全体の雰囲気や、塗料の特徴に合わせて塗料を選びます。

木部塗装のポイントは、塗装前のケレンと目粗しと呼ばれるの下地処理です。この作業をしっかりとしておかなければ塗装後時間をあまりおかずに、塗膜がはがれてしまいます。

 

鉄部塗装

雨戸やシャッター、屋外の階段等、鉄を使っている場合、鉄部用の塗料を使って塗装します。

 

下塗り材にはさび止め効果のあるものを使います。事前に下地処理の時にしっかりとサビを落とす作業がもちろん必要です。サビが残った状態で、塗装を行ってもサビは出てきてしまいますので、せっかくのさび止めも意味がありません。事前のケレン作業が今後に大きくかかわります。

さび止めを施した後は外壁同様に中塗り、上塗りを行います。

 

塗装工事終了後

 

足場撤去

塗料が乾いたら工事が終了となります。足場を撤去します。

完了報告

足場の撤去が終わった後、お客様へ工事完了の報告をします。

その際に「工事完了報告書」という書類を書いて頂き、現場をお客様へ引き渡す=お返しします。

 

アフターサポート

創研では、工事が終わった後に、お客様相談室という部署よりご連絡をさせて頂きます。工事が終わった後に不具合が無いか?気になる点は無いか?など専門の担当者がお電話にて質問させて頂きます。

工事の直後はわからなかったことも、時間がたって気が付くこともあります。

その場合、お客様相談室から、担当者へ対応の指示を出します。

 


外壁塗装の施工事例を見たい!という方はこちらから