[下水道] 工事後に知っておきたい!点検とお手入れのポイント
下水道工事とは、浄化槽を廃止し、生活排水を下水の本管へとつなぎ、適切に排水できるようにする工事です。
このページでは、下水道工事が完了したお客様に向けて、工事後の点検ポイントやお手入れ方法を、わかりやすく解説します。
創研の社内点検とは…
以下の事項を点検いたしました。
規定に基づく工事の施工状況
- 市へ提出した申請図面に沿って施工がされているかを確認
- 施工中やむを得ず設計変更した場合でも、市の規定に合った施工がされているかを確認
- 市への完成検査で問題なく承認を得られる施工かを確認

管の勾配状況
- 施工時の基本は2%の勾配(1mで2cm下がる)で配管をし、管内流速はL.0.6m~1.5m/秒の範囲となっています。それをふまえて勾配状況を確認
管及び桝の接合状況
- 接合箇所を目視で確認
- 目視できない箇所はミラーを用いて確認

公共汚水桝への接続状況
- 宅内からの排水が、滞りなく公共桝へ流入しているか確認
臭気止めの設置状況
- 本下水への接続後は宅内の排水管と本下水排管が直接つながる状態なので、排水口は下水の臭いがします。そのため、雑排水に臭気止めのトラップ桝を設置します。トラップ桝がきちんと施工されているかを確認

既設桝のモルタル目地状況
- 既設のコンクリート桝を利用して施工した場合、コンクリート桝と塩ビ管との接続部(目地)を確認

桝(ます)の種類
桝にも用途によって違いがあります。
曲がり桝

左 45°、右 90°
合流桝

左 90°、右 45°
トラップ桝

左 45°、右 90°
臭気や害虫の侵入を防ぐ為トラップがあります。
工事後よくあるご質問
桝がたくさんあるのはどうして?
分岐部に桝を設けることにより、万が一詰りが発生しても詰まっている箇所を特定しやすく、その際の工事も最小限で済みます。
[例]


トイレからは排水しているが、洗面・風呂から水が流れない。トイレと洗面・風呂の間で詰まっていることが分かります。
詰まりやすい物ってあるのかな?
実は油なんです!! 「油を排水口に流したりしないから…」と皆様おっしゃいます。
その通りなんですが、お皿を洗った時の少量の油などがもともとの原因で詰りを起こすことが多いのです。

流れていく事によって冷やされ、油と水が分離されます。分離した油は管内に薄い膜を付けながら流れていき、徐々に固まっていきます。
これを繰り返し厚みの出来た部分に、ホコリや髪の毛などが付着します。
さらに繰り返すことによって塊が出来上がってしまうのです。
排水の時にゴポゴポ音がするようになったわ…
ダブルトラップ現象かもしれません。
トラップとは、排水管の臭気や虫などの侵入を防ぐため排水管に水を貯める仕組みの事。
水まわりの設備には必ず取り付けられているのですが、直結上にトラップが2つあることをダブルトラップと言います。
トラップとトラップの間の空気が閉塞状態となり排水不良やゴポゴポと音がするようになる場合があります。
ご連絡いただければ対応いたします。


桝のお手入れ方法
半年から1年に1度のお手入れをお勧めします。
汚水桝は油汚れや髪の毛などによる汚れがたまりやすく、害虫が卵を産みつけやすい場所でもあります。
定期的にお手入れをして、汚れを取り除きましょう。
作業時間
- 約1時間
用意する物
- マイナスドライバー
- ホース
- 柄の長いたわし

上流からお手入れしていきましょう。
①マイナスドライバーを使い、汚水桝のフタを開けます。

このとき、掃除口の蓋やドライバーを落とさないように気をつけてください。
②柄の長いたわしやスポンジで汚れを落とします。

ホースで配管の中に水圧をかけて汚れを落とします。
このような散水ノズル(ストレートやジェット)があると便利です。

③汚水の流れを確認し、上流側から水をかけましょう。

上流からお水が流れてこない、もしくは流れが悪い場合は詰まっている可能性があります。
その場合は高圧洗浄等で清掃することをお薦めいたします。
!! [注意事項] !!
フタは覆わず、重い物を載せないで下さい。桝のフタの上に重い物を置いたりすると、フタが割れることがあります。
また、盛り土をしたり砂利を敷いたりして桝を覆ってしまうと、定期的な点検・清掃ができないのでおやめください。

桝のチェック
桝のお手入れのついでにチェックしてみましょう!!

主に油による汚れや油等が原因のつまりは、高圧洗浄で落としましょう。

雑草が生えてしまったり、石やコンクリートが落ちていたりします。
詰りの原因になるので、取り除きましょう。

コンクリート桝の管下部分が割れている場合は汚水が管下に流れてしまいますのでモルタル補修しましょう。

下水道に流さないで!!

油類
つまりの原因。料理で使った油等は新聞紙や古い布で拭きとってから燃えるゴミへ。
ビニール片・割りばし・つまようじ
つまりの原因。排水管に引っ掛かります。
ゴミとして捨てましょう。
かみの毛
排水管のつなぎ目に引っ掛かり他の汚物と絡まりやすくなります。
排水口に目皿を置くなどして、髪の毛が流れないようにしましょう。
野菜くず・食べ残し
つまりの原因。
水気をよく切って生ごみへ捨てましょう。
薬品類
下水道管が変形したり、溶けたりなど、水漏れの原因になります。
適切な方法で処分しましょう。
熱湯
排水管には高温に弱い材質が使われている場合があるので、熱湯を流すと変形する可能性があります。
排水管の点検や洗浄の勧誘に注意!!
全国の消費生活センターには排水管や排水桝等の洗浄さー椅子に関する相談が多く寄せられています。

「無料点検します」
排水管を点検して「詰まっている。大変だ!」とあおり、高圧洗浄を進めてくる。
「高圧洗浄が3000円」
「詰まっている。詰まりを取る作業が必要」と言われ結局50,000円支払った。

「無料点検する」には安易に応じない
「このままだと大変なことになる」とあおってきても冷静に考え、自分でも確認をして判断してください。
家に入れないことが重要です。
断る時はきっぱりと断りましょう。
「高圧洗浄3000円」慎重に確認する
1カ所当たりの費用だったり、排水管の長さによって費用が異なるなど、小さな文字や目立たないところに記載されていることがあります。
安さにつられないようにしましょう。
説明を鵜のみにせずきっぱり断る
自分でも確認をしたり、十分な説明を求めるなどして、不必要な契約はきっぱりと断りましょう。
排水管洗浄の契約をきっかけに、他の点検や作業を勧誘される事もあります。

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- 【投稿日】2025年11月18日














